メッセージ
<ヨシュア記 4章1~24節>
牧師:徳本 篤 師
開会聖句
それは、地のあらゆる民が主の手が強いことを知るためであり、あなたがたがいつも、自分たちの神、主を恐れるためである。
<ヨシュア記 4章24節>
メッセージ内容
序論)
「せいくらべ」 作詞:海野 厚 作曲:中山晋平
柱のきずは おととしの 五月五日の 背くらべ
ちまきたべたべ にいさんが はかってくれた 背のたけ
きのうくらべりゃ なんのこと やっとはおりの ひものたけ
この「背くらべ」は明治30年静岡県生まれの海野厚氏が早稲田大学生で23歳のときに、2年ぶりに帰省した時の思い出をもとに書かれたと言われます。長男の厚がとても可愛がっていた17歳年下の末弟で当時6歳だった春樹が、しばらく見ない間に随分成長していることを喜ぶ情景が表現されています。それでも春樹の背は、やっと厚の羽織の紐の高さだという笑い声が聞こえてくるような家族愛が見事に表現されています。作家の北原白秋もこの詩がとても気に入って、その出来栄えを高く評価しています。
実家の柱に刻まれた小さなキズ跡から、これほど素敵な家族愛の物語が語られるとは本当に驚きです。
本論)
さて、今日の聖書個所(ヨシュア4:01-06)で、主はヨシュアに部族ごとに12人を選び、彼らにヨルダン川の川底の石をそれぞれ1個ずつを持ち運ばせて、それをギルガルの宿営地に12個並べて据え置くように命じられました。そのあと、この石塚を建てた二つの理由について説明されています。
第一の理由、12の石は彼らが確かにヨルダン川を渡ってきたことをあかしする証拠になる
6節「しるし:owth」とは、事実を証明する証拠品、ある出来事の記録となる目印や刻印などをあらわします。
例話1)1940年にフランスの南部地方で人類最古(約2万年前)の絵画として有名なラスコーの洞窟壁画が愛犬を探していた4人の少年たちによって発見されました。その壁画には牛や鹿、馬などの動物の絵が見事に完璧な状態で残っていました。現在洞窟は世界遺産保存のため立ち入り禁止になっています。この絵は2万年前の旧石器時代の人々がそこに住んでいたことと、当時の人々の生活の様子や優れた伝統と技術を後世に伝えるものです。
パウロはⅠコリント15:01-06で次のように福音のことを確信をもって大胆に語ります。
「兄弟たち。私は今、あなたがたに福音を知らせましょう。これは、私があなたがたに宣べ伝えたもので、あなたがたが受け入れ、また、それによって立っている福音です。また、もしあなたがたがよく考えもしないで信じたのでないなら、私の宣べ伝えたこの福音のことばをしっかりと保っていれば、この福音によって救われるのです。」
「よく考えもしないで」とは、明白なあかしである証拠についてそれを理解し納得できないままで、ということをあらわします。パウロは、自分が宣ベ伝えている福音は、神の御子イエスが救い主としてこの地上でのご生涯を歩まれ、私たちの身代わりに十字架で死なれたのち三日目に死者の中からよみがえられたことが確かな事実であり、それをあかしする証拠に基づいていることを強調しているのです。新約聖書で「信仰」と翻訳されるギリシャ語のピスティスの意味は、「事実のうえに立つ」ことをあらわしています。
従って、主がヨシュアに命じて12個の石で石塚を立てさせ、それを自分たちがヨルダン川を渡ってきたことをあかしする証拠とされたことから、私たちの信仰もまた、主イエスの十字架と復活という確かな証拠のうえに形成されていることを覚え、それを繰り返し思い起こすことの重要さを教えられます。
第二の理由、 その石は彼らの子孫に語り継がれる記念となる
7節の「記念:zikrown」とは、重要な事実や記録を思い出させるための記念行事をあらわします。
12の石塚は、単なる先祖たちの貴重な経験を忘れないための記念物ではありません。主がヨシュアに命じられたのはそれを後世の人々に記念として語り継ぐことでした。24節に
「それは、地のすべての民が、主の御手が強いことを知り、あなたがたがいつも、あなたがたの神、主を恐れるためである。」
と書かれているように、それをただ記念として守るだけでなく、その理由もとともに語り継がれていくものです。
パウロは、Ⅰコリント11:26で私たちが主イエスの新しい契約を忘れないために、最後の晩餐の食事風景を、礼拝の中で記念として再現することを命じています。
「ですから、あなたがたは、このパンを食べ、この杯を飲むたびに、主が来られるまで、主の死を告げ知らせるのです。」
主イエスを信じて受け入れる機会はただ一度です。しかし、自分が何を信じているのかを繰り返し確認することは永久に続きます。こうして私たちの信仰は主のあかしのわざを思い起こすことで守られており、主のあかしのみわざを語ることによって目に見えない主を人々に伝えているのです。
応答)
私のたましいの柱にもキズ跡が残っています。
1967年10月14日主イエスを救い主と信じて受け入れました。
1968年04月29日主イエスに生涯従う決意でバプテスマを受けました。
1972年04月04日自分の生涯を主イエスにささげる決意で神学校に入学しました。
1975年04月01日最初の教会の牧師に就任しました。
1976年04月04日人生をとともに歩むことを約束して家内と結婚しました。
1992年04月01日次の教会の牧師に就任し、神学校の舎監になりました。
1996年04月01日千里教会の牧師に就任しました。
この柱のキズは私が家族とともに、教会とともに、神とともに歩んだ物語であり、信仰の記念です。
愛する皆さまも自分のあかしとなる証拠をしっかり握って、神とともに歩んできた素晴らしい物語をこれからも語り続けられますように。
新聖歌
開会祈祷後:9番、メッセージ前:420番、メッセージ後:345番
聖書交読
詩篇 46篇1~11節
お知らせ
★本日の礼拝後に有志の方々で会堂掃除を行います。
★14日(水)は「おしゃべりティータイム」を行います。
★緊急入院されたM姉は10日に退院されました。今後の療養生活が守られるようにお祈りしましょう。
★砂山師は18日の礼拝から午後の運営委員会に参加されます。
★療養中の兄姉のために平安と回復を祈りましょう。
2018年前半の主な教会/教団行事
2月20日(火) EBS入学試験日
2月25日(日) 讃美礼拝(M&H)
3月01日(木) 大阪レディースランチョン
3月17日(土) 教団協議会(大阪CGC)
3月18日(日) EBS卒業式(石橋教会)
4月01日(日) イースター礼拝
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