メッセージ
<ヨシュア記 1章1~9節>
徳本 篤 師
開会聖句
強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。あなたの神、主が、あなたの行く所どこにでも、あなたとともにあるからである。
<ヨシュア記 1章9節 抜粋>
メッセージ内容
序文)
明けましておめでとうございます。今日から2018年が始まります。どのような組織であっても世代交代の時は必ず来るものですが、千里教会も今年の4月にその時を迎えます。さて、聖書に注目すると、イスラエルはエジプトを出てから40年間モーセに導かれて来ましたが、そのモーセが死んだ後のことです。そのような事態になってもイスラエルはさらに約束の地を目指して前進して行かなければなりません。神はそのためにモーセのアシスタントだったヨシュアを新しい指導者に立てて、彼によってご自分の約束したことをやり遂げさせようとされました。ヨシュアとイスラエルが世代交代の課題をどのように克服して前進していったかに注目したいと思います。
本論)
世代交代において後任者は、前任者との経験や知識の違いから、それを重圧に感じる場合があります。したがって、新しい指導者は強い意志でそれを克服し、周りの人々もそれを良く理解して、励まし支えて、ともに乗り越えていくことが必要です。神はヨシュアに対して「強くあれ。雄々しくあれ」というメッセージを送られたのはそのような背景があったからです。 それは6節、7節、9節に3度も繰り返されています。
「強くあれ」chazaqとは、<勝利に備えて強化される、弱点を修復して強さを回復する(repairぼろ車を修復して元の名車の状態に回復する)、励まして心を強く支える、>ことをあらわします。神はヨシュアの長所も短所もすべてご存知のお方です。彼の従順で忠実な性格は長所だとして、さらに指導者としてのプレッシャーを乗り越える意志の強くさでは短所となるような面があったのかもしれません。
「雄々しくあれ」amatsとは、<断固として守り抜く頑強な要塞を築く、揺るぎない保証のうえに自分の強さと安全を確認する>ことをあらわします。人は見かけによらないと言われるように、外見的な強さはあてになりません。指導者として必要なものは心の強さ、神の召命と賜物という揺るぎない要塞をたましいのうちに築きあげることです。とはいえ、指導者も人の子です。気持ちだけで頑張っても、いつか疲れ、挫折して倒れてしまうかも知れません。今日の箇所で神はヨシュアに頑張れとだけ命じておられるのではありません。その強さの秘訣も教えてくださいました。
では今日のメッセージの中心となる強さの秘訣について注目していきましょう。8節において神は
「この律法の書を、あなたの口から離さず、昼も夜もそれを口ずさまなければならない。そのうちにしるされているすべてのことを守り行うためである。」
と語られました。
「口から離さず」muwshとは、<退いて接触を持たない、意識から削除する、意図的に捨て去る>ことをあらわします。聖書に接触する機会を失うなという命令です。強さは人からではなく、神から与えられるものですが、それを届ける唯一のパイプが聖書です。ガソリンタンクが満タンの状態であっても、それをエンジンに運ぶパイブが詰まったり、外れていたりするとエンジンは動かなくなります。エンジンが動かなければどうして力が出るでしょう。従って、怠慢は強さの大敵です。
「口ずさめ」hagahとは、<瞑想して思い巡らす、構想を話しかける、ひとりで呟く>ことをあらわします。それは聖書の読み方です。ただ活字面を目で追うだけでなく、人には聞こえない声で口ずさみながら読みなさい。そのとき思いついたこと、教えられたこと、気づいたことを神と語りながら読みなさい。という意味です。この世には様々な分野にアマチュアとプロが存在しますが、聖書の読み方のアマチュアとプロがあるのですね。強さの秘訣は聖書の読み方にあることに注目してください。
「守り」shamarとは、<番人のように注意を集中する、兵士のように砦にしっかり立ち留まる、管理人のように自分の責任領域をしっかり見張る>ことをあらわします。私たちはなぜ聖書を読むのでしょうか。私たちの人生は神からの預かりものだからです。神の視点から自分の生活をしっかり見張って、忠実に管理できているか確認するところに意味があります。病気しないという人はひとりもいません。健康に対する自己過信は正しいものとは言えません。病気に関して医師が口を揃えて強調することは、早期発見、初期治療が最も効果的であることです。強さの秘訣は自分の人生を守る知恵と良い習慣を身に着けることです。
「行う」a-sahとは、<働いて結果を生み出す、命じられた任務を達成する、よく準備して仕上げる>ことをあらわします。命令を聞いても出かけなかったしもべと、出て行ったが失敗して帰って来たしもべとでは大きな違いがあります。前者は何の結果もありませんが、後者は失敗という結果を出しました。この失敗は彼に次の機会にどうすれば失敗しないかを判断することを学習させます。賢い主人は前者を鞭で打つかもしれませんが、後者には大いに期待するでしょう。彼こそやがて成功する人だからです。失敗することは働いたあかしです。それはのちに成功につながる準備となるのです。強さの秘訣は失敗を恐れないことです。
応答)
私たちはさらにこの年も神とともに前進し続けていくことになります。「強くあれ。雄々しくあれ。」という神の励ましのことばをいただいて、強さの秘訣を思い出しながら、恐れないで進んで行きたいと思います。
新聖歌
開会祈祷後:18番、メッセージ前:399番、メッセージ後:429番
お知らせ
★本日の元旦礼拝から「新改訳聖書2017」を公用聖書として使用します。(ページ表記や文章の違いにご注意ください)
★本日午後3時から石橋教会にて新年合同聖会が行われます。
★3日(水)の水曜祈祷会は休みます。10日より再開します。
2018年前半の主な教会行事
※ 曜日の記載が無い限り全て日曜日です。
1月7日 聖餐式
1月14日 砂山師説教/昼食と交わり/運営委員会
1月21日 年次総会(礼拝後)
1月28日 讃美礼拝(運営委員コーラス)
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