メッセージ
<テサロニケ人への手紙 第一 1章1~10節>
牧師:徳本 篤 師
開会聖句
なぜなら、私たちの福音があなたがたに伝えられたのは、ことばだけによったのではなく、力と聖霊と強い確信とによったからです。
<テサロニケ人への手紙 第一 1章5節>
メッセージ内容
序文)
18歳の時にラジオ福音放送がきっかけで近くの教会に行くようになり、そこの図書にあったローマの地下教会のクリスチャンたちの記録を読んで衝撃を受けました。生命を賭けるほどの強い確信と信念を持つ人たちの凄さに触れた瞬間でした。厳しい環境の中で、誰に強制されるのでもなく、自分から選び、突き進んでいくその姿は、今まで自分が見たことも、聞いたこともないことでした。
九州の田舎から出てきたばかりで、慣れない都会暮らしと自分の将来に不安を感じていた頃でしたので、特に自分もその人たちのように強い人間になりたいと思ったからかもしれません。その秘訣を知りたくなって聖書を熱心に読みました。新約聖書のほとんどを読み終えても、結局は自分ひとりだけではよく分からないことが分かりました。教会の先輩を捕まえてはあれこれと自分の疑問を投げかけていた変わった若者だったと思います。そういう訳でローマ地下教会は私の信仰の入り口です。
本論)
今日の聖書個所には、ギリシヤ地方のテサロニケにあるキリスト者たちの模範的な生き方について書かれています。この教会の歴史をたどると、使徒の働き17章に使徒パウロがAD50年頃に三つの安息日にわたって聖書からキリスト関する神のことばを伝えたことが記録されています。パウロの教えを聞いた人々の中から、今までの生き方を変えてキリストを敬うようになった者が数多く出てきました。パウロの宣教活動に激しく抵抗するユダヤ人やそれに扇動された者たちが、パウロと信者になったばかりの人たちに向かって暴力を振るいました。騒動は激しくなって町中の人々が巻き込まれるほどでした。キリスト者たちは夜の合間にパウロを安全な場所に送り出して、その後もう一度、自分たちがパウロから聞いたことばと聖書とを照らし合わせながら、毎日聖書を調べていたことが書かれています。
パウロがテサロニケに滞在した期間はたった二週間でした。その短い間に人々の人生が変わり、キリストを敬うようになった秘訣は何だったのでしょうか。今日の聖書個所のテサロニケ1:5-6にその答えが書かれていますので読んでみましょう。
「5なぜなら、私たちの福音があなたがたに伝えられたのは、ことばだけによったのではなく、力と聖霊と強い確信とによったからです。また、私たちがあなたがたのところで、あなたがたのために、どのようにふるまったかは、あなたがたが知っています。6 あなたがたも、多くの苦難の中で、聖霊による喜びをもってみことばを受け入れ、私たちと主とにならう者になりました。」
この「ことばだけによったのではなく、力と聖霊と強い確信とによったからです。」というところは説明が必要だと思います。
イギリスのウェールズの人々に「言語のない国は心のない国である。」という諺があります。愛のことば、感謝のことば、挨拶のことば、怒りのことば、悲しみのことば、呪いのことば、祝福のことば等があるように、私たちは「ことば」によって自分の「心」を相手に伝えるようにしています。しかし、「心」がなければ、「ことば」だけでは心が伝わらない。ただの音声だけになってしまうのです。
キリストのことばも、それを聞いた人にキリストの心が伝わった時に初めて本来の力(機能)を発揮することができます。パウロは力一杯に心を込めてキリストのことばを伝えたことだと思います。しかし、それだけで十分なのではありません。パウロもキリストのことばを聞いていたテサロニケの人々のうちに力を与え、強い確信が与えられたのは、その人たちのうちに聖霊が働かれたゆえであることを説明しています。
展開)
このことについては、先にイエス・キリストが12弟子たちに語っておられたことで、ヨハネ16:13-16にそのことが詳しく説明されています。
「13しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。御霊は自分から語るのではなく、聞くままを話し、また、やがて起ころうとしていることをあなたがたに示すからです。 14御霊はわたしの栄光を現わします。わたしのものを受けて、あなたがたに知らせるからです。15父が持っておられるものはみな、わたしのものです。ですからわたしは、御霊がわたしのものを受けて、あなたがたに知らせると言ったのです。」
キリストは、聖霊が神のことばが聞く人の心に「神の力」として働かれ、心の深くに「強い確信」となって届けられることを詳しく話されました。強い確信の背景には、そのように神のみことば通して働かれる聖霊が重要な役割を担っておられことを解き明かされたのです。
応答)
私はこう確信します。神のことばは今この時も聖霊とともに生きて働いておられます。神のことばが開かれるたびに、聖霊があなたの心に力と強い確信を与えてくださることを期待してください。いつもそのことを思い起こしてください。
新聖歌
開会祈祷後:20番、メッセージ前:203番、メッセージ後:414番
聖書交読
詩篇 51篇1~19節
お知らせ
★本日礼拝後に7月度の聖餐式を行います。
★先週25日の臨時総会において教会外壁と屋根の改修工事が承認されました。工事期間は8月7日~31日です。玄関周りとトイレの手摺取付工事も同時に行なわれます。
★次週12日(水)に7月度「おしゃべりティータイム」を行います。
2017年度7月の主な教会行事
7月12日 おしゃべりティータイム
7月23日 讃美礼拝 M.A姉による特別讃美
7月30日 運営委員会
#49-2561
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