メッセージ
<ヤコブの手紙 4章1~12節>
牧師:徳本 篤 師
開会聖句
盗む者、貪欲な者、酒に酔う者、そしる者、略奪する者はみな、神の国を相続することができません。
<コリント人への第一の手紙 6章10節>
メッセージ内容
序論) 人間の本能的な欲望と願望がすべての行動の動機に結びつく
人間の全ての行動の背景には“恐怖・不安・苦痛などを避けて、愛や称讃などを得たい” という強い願望が動機になっているという事実です。
自分では避けたいと願っている恐怖や不安や苦痛を感じさせた相手に対して復讐したいと思うようになります。その場合、直接相手に仕返しをすると明らかに犯罪になり、自分もさばかれますので。それは別のかたちになってあらわれてきます。相手(個人の限らず、集団や社会)をギャフンと言わせたいとか、見返してやりたいとか、恥をかかせてやりたいとかいう思いを隠し持つことです。その相手に対して「いずれ追い抜いてやる」とか、「あいつを上からコキ使う立場になってやる」とか、「仕事であいつ以上の成果を上げてやる」などの感情などを含め、それらの願望を隠れた動機として抱くことが復讐です。
もう一つの自分が得たいと思っている愛や称讃はそれらを失いたくないという願望に変わります。例えば、100 万円の貯金を失うこと、家族や恋人や大切な友達を失うこと、仕事や立場を失うことなどは私たちにとって、それを失いたくないという強力な動機になります。それは現状のままを維持したい、今の立場を守りたい、今持っているものを失いたくない、という欲求となり、非常に強力な動機となります。
きょうの聖書でヤコブは、私たちのきよめられていない本能的な動機が私たちの日常生活に及ぼす悪影響とその結末について警告します。さらにそこから逃れる道へ私たちを導こうとしています。
本論) きよめられていない悪い動機が人間同士の戦いや争いの原因になる(ヤコブ4:1~3)
- 何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いがあるのでしょう。あなたがたのからだの中で戦う欲望が原因ではありませんか。
- あなたがたは、ほしがっても自分のものにならないと、人殺しをするのです。うらやんでも手に入れることができないと、争ったり、戦ったりするのです。あなたがたのものにならないのは、あなたがたが願わないからです。
- 願っても受けられないのは、自分の快楽のために使おうとして、悪い動機で願うからです。
洞察と適用)
イエス様は私たちに必要なものを私たちが神に願い求めるように教えられました。ヤコブは必要なものを神に願い求めるように勧めています。しかし、ある人は欲しいものを神に願おうとしません。その原因は、その人の心に悪い動機があるからだとヤコブは見抜きます。祈れない理由は本人が一番よくわかっているのです。ヤコブは私たちが本能のままに肉の欲と世の誘惑に身を任せることが、あらゆる戦いや争いの原因になっていることを指摘し、それに対処するように警告しているのです。
自分の人生を楽しむことは悪いものではありません。そればかりか神は私たちを祝福し、人生を楽しむことをともに喜ばれるのです。ところが世を愛する人の楽しみは他人を顧みず、ときには犠牲にし、神に従うことさえも犠牲にしてしまいます。このように私たちを神から遠ざけるような楽しみ方は神の祝福ではありません。的外れの人生を選び、自分が蒔いた罪の実を刈り取ることになるのです。
今日の聖書個所以外でも、人間には生まれながらに他人のことをねたむことや神のなさることに不満を抱く性質があることを証言しています。(参照 ローマ6章6節~8節、ガラテヤ5章17節~21節)
しかし、同時に神はこの世の暗闇の支配者である悪魔と世の欲に対抗して戦っておられることも事実です。神はキリストが十字架での戦いにおいて世の罪と悪魔の支配に完全に勝利されました。その確かな証拠として信じる人々に聖霊を与えられたのです。聖霊もまた私たちの内にあって悪魔に対抗し、この世の欲望と誘惑に戦い勝つために、つねに力強く働いておられます。
決断と応答)
もし、あなたが信仰という「切符」を持っていたとしても、実践という「列車」に乗ろうとしないならば、その信仰はただ自己満足を追い求めるだけのものです。今日から実践の「列車」に乗りましょう。
どのようにして実践の「列車」に乗ればよいのでしょうか。ヤコブが言うように、神の御前にへりくだって私たちの悪い動機を聖霊にきよめていただくことです。きよくなければ神を見ることも、神に近づくこともできないからです。 聖霊にあなたの心を探っていただいて、動機がきよくされたのなら、次は大胆に神に近づきましょう。実践の「列車」の機関車は全能の神です。全能の神があなたの味方になられるなら、あなたには何も恐れるものがありません。神はあなたのたましいと思いを高く引き上げてくださいます。そして、この世の罪と悪の誘惑とに勝利するため、あなたの右の手を強くしてくださるお方です。
神はきょうもあなたに「強くあれ、雄々しくあれ」と命じられています。あなたの心が聖霊と信仰の喜びに満たされるなら、あなたの道に立ちはだかるものは何もありません。
新聖歌
開会祈祷後:163番、メッセージ前:200番、メッセージ後:346番
聖書交読
詩篇 37篇1~9節
お知らせ
★徳本師は本日午後、按手礼の準備のため河内長野聖書教会を訪問します。
★T.N姉は11日(火)に施設へ引越しされます。
★15日(土)NBCにおいてMBオータムフェスタが行われます。
★16日(日)讃美礼拝の特別讃美はムジカンパーニュです。
2016年度後半の主な教会行事
10月23日(日) MB教団講壇交換
11月20日(日) 讃美礼拝(マキ&リリー)※お知らせを8月30日に掲載しました!!
12月25日(日) クリスマス礼拝/祝会
#49-2522
Comments are closed