メッセージ
<ネヘミヤ記 8章1~12節>
牧師:徳本 篤
開会聖句
その日、わたしは、この地にききんを送る。パンのききんではない。水に渇くのでもない。実に、主のことばを聞くことのききんである。
<アモス書 8章11節>
メッセージ内容
序論)
独り暮らしをしている息子が久しぶりにわが家に帰って来て、母さんがつくったご飯がおいしい、おいしいと言ってモリモリ食べてくれました。私たちが本当の幸せに気がつくのは、それと似ているのではないでしょうか。
本論)
民が一斉に水の前の広場に集まってきたのは決して偶然なことではなく、民の指導者たちがエズラに律法の解き明かしを求めたからでした。その一方で、彼らは民を招集したのです。この8章から中心人物がネヘミヤからエズラに代わります。混乱したこの時代をともに生きた二人の盟友が神のしもべとしてすばらしい働きをしています。宗教的指導者、聖書学者であるエズラと、政治的指導者として実際に民の生活を護るネヘミヤのすばらしいチームワークが際立っています。
水の門の前の広場とはどんな所でしょうか。Ⅱ列王20章20節にはヒゼキヤ王が泉がある水の門から地下を通ってシロアムの池に至る地下水道を作ったことが記録されています。1880年の発掘調査によるとその長さは630mにもおよび、人が通り抜けることも出来る広さです。
新約聖書においてシロアムの池はキリストが生まれつきの盲人の人をいやされた場所として有名です。その水の門の前には広場があって、普段は多くの人々が行交う町の要所、何か行事がある時は大勢の人々がそこに集まりました。
水の門について最も重要なことはそこが人々にいのちの水を提供する水源だったことです。ネヘミヤの時代に人々が神のみことばを求めて水の門の前の広場に集まったことは、単なる偶然ではありません。この日から480年後に同じこの場所でイエス・キリストは「仮庵の祭り」の最終日に「だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書が言っているとおりに、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる。」(ヨハネ7章37節~38節)と宣言されたことを思い起こされます。キリストは渇いている人は、誰にでも惜しむことなく豊かに与えてくださる神のいのちの水を求めて、集まって来るように今も招いておられます。
洞察)
バビロン・ペルシャ帝国での公用語はアラム語だったために引き上げてきたユダヤ人の多くがヘブル語で律法が朗読される時にそれを人々が分かるアラム語に通訳し、その由来や意味について解説する必要があったからです。聖書が自由に読めることがどれだけ幸せなことでしょうか。私たちは今日、そのことを思い起こして神に感謝しなければなりません。
聖書の朗読がそのまま礼拝に直結していることをあらわしています。礼拝の時に手を上げることは神への信頼と応答をあらわす彼らの祈りのかたちです。礼拝に聖書朗読と祈り、そして喜びと感謝の賛美が重要な要素せあることがこのことからも理解できます。
適用)
ユダヤの人々は律法の朗読に耳を傾け、神のみこころを理解した時に、自分たちが今まで神を知らない者のように、神のみこころから遠く離れていたことを見出して、激しい痛恨の思いが沸き上がってきました。
聖書を自由に読めることが幸せ。教会員一同で同じみことばを聞けることが幸せ。自分がたとえ過ちを犯すことがあっても立ち返る約束のみことばがある幸せ。今日私たちはこの幸せを実感しているでしょうか。
決断と応答)
神のみこころはユダヤの人々の不従順を責め続けることではありませんでした。このような者たちを赦し、新しい歩みを再出発させようと招いておられるのです。神のみことばはそのように神の恵みのわざを信じて喜ぶべきことを教えています。ユダヤの人々はそのことを理解した時に、彼らの顔に笑顔が戻ってきました。
彼らの渇いた心を主が喜びに変えてくださったのです。主を喜ぶことは私たちの力なのです。
あなたは平安に渇いていませんか。喜びに渇いていませんか。満足に渇いていませんか。
キリストは渇いている人を今日も招いておられます。
ユダヤの人々が、誰にでも惜しむことなく豊かに与えてくださる神のいのちの水を求めて、無図の門の間の広場に集まったように、あなたを招いておられる御声を聞いてキリストのもとに行きましょう。
新聖歌
開会祈祷後:37番、メッセージ前:268番、メッセージ後:41番
聖書交読
詩篇 116篇1~19節
お知らせ
★徳本師は今週14日~16日にNBCで行われる教職者研修会に出席されます。そのため15日(水)の祈祷会は休みになります。
★次週19日(日)は長瀬教会との講壇交換のため藤井義生師とS.Y兄が来てくださいます。
★6月5日(日)I.T兄の次男と三男の納骨式が服部霊園にて行われました。
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