メッセージ
<ネヘミヤ記 6章1~19節>
牧師:徳本 篤
開会聖句
正しい者は主にあって喜び、主に身を避けます。心の直ぐな人はみな、誇ることができましょう。
<詩篇64篇10節>
メッセージ内容
序論) アモン人とは誰か
創世記19章38節にアブラハムの甥のロトの末娘の子「ベン・アミ」の子孫がアモン人と呼ばれています。7百人もいたソロモンの妻のひとりナアマはアモン人の娘でした。彼女はレバブアム王の母となりました。このことによってダビデ王の家系にアモン人の血が入ったことになります。福音書に紹介されるキリストの系図にはソロモンではなく弟ナタンが選ばれました。ユダヤ人の指導者になりたい野心をもってネヘミヤを激しく嫉妬するトビヤの感情の背景としてこのことを知っておきたいことです。
BC538年にペルシア王クロスのユダヤ人解放令が発令されてから、ゼルバベルに率いられた第一次帰還運動が始まりました。エズラ2章5節にはその時のユダヤ人部族の代表者の名前が記録されています。一方、トビヤ族は自分たちがイスラエル人であるという血統を証明することができなかったためにそこでは部外者としての扱いを受けました。(エズラ2:59~60)
トビヤの先祖はバビロンにおいて貿易商人としても財を成し、バビロンからエルサレムに帰還する時に、大祭司ヨシュアの冠を作るための金と銀を携えて帰って来ました。その冠は記念として再建された神殿の中に安置されていました。(ゼカリヤ6:10,14)
帰還後のトビヤはアモン人の総督となり大地主でした。ユダヤの部族長たちとの婚姻関係によってさらに権力を増し加えていきました。その影響力は部族長一族や地主たちばかりでなく、指導者の立場にあった預言者や祭司たちにまで及び、トビヤを支持する者、彼に従う者が大勢いたようです。(ネヘミヤ6:18~19)
本論)
1 トビヤの妻の父アラフとは誰か
BC538年にペルシア王クロスのユダヤ人の解放令により、ゼルバベルに率いられて第一次帰還が始まった。その時のユダヤ人の部族代表者のひとりとしてアラフの名前が記録されている。(エズラ2:5)
2 トビヤの息子ヨハナンの妻の父ベレクヤの子メシュラムとは誰か
Ⅰ歴代3:20には第一次帰還の時に、バビロンに捕らえ移されたユダヤ人最後の王エコヌヤの子孫たちの系図が記録されていますが、その中にベレクヤの名前があります。ゼルバベルとも親戚関係でした。従がってトビヤの息子は当時最も有力な家系を持つ子孫の娘と姻戚関係を持ったことになります。
洞察) ネヘミヤを狙った巧妙な罠の手口
1 密かな場所での会見を装った暗殺計画
ネヘミヤを誘い出す手紙が四度も続いた。しかし、ネヘミヤは城壁の再建工事のために現場から離れられないことを理由にチビヤからの申し出を辞退する。
2 五度目の手紙にはエズラの時に成功した同じ方法が仕掛けられていた。
エズラ4章6節~22節に、エズラが紀元前486年~5年に行った城壁再建工事の際に、トビヤたちの上訴によってペルシア王から反乱を疑われてしまいました。それによって城壁の再建は取り掛かった途端に中止させられと記録されています。しかし、ネヘミヤの方でもエズラの失敗から学びました。今度は同じ脅しを仕掛けられても、ネヘムヤは屈しませんでした。
3 ネヘミヤを誘惑して律法に違反するように誘い込もうとした。
ネヘミヤの古くからの親友である預言者シェマヤを買収して、ネヘミヤを神殿の聖所がある場所に誘い込もうとしました。モーセの律法には宦官は聖所に入ってはならないことになっています。もしも、ネヘミヤが友人を信用して神殿に入って行き、誰かに彼がそこに居たことが知れたなら彼は律法を破ったという理由で処刑されることになります。
決断と応答) ネヘミヤが巧妙な罠に陥らなかった理由
神のために今日自分がなすべきこと、あるべきことを第一に考えて行動した。
神とともに歩む人になりたいと常に願い求めるなら、神とともに歩んでいない人の考えや意見とは不協和音が生じてきます。
誘惑や罠があまりにも巧妙であって、一時的に騙されることがあるかも、恐れることもあるかも知れません。しかし、どんな時でも、神とともに歩むことを第一に願い、その決意を確かに持つなら誘惑者との向かうべき方向や進むべき道に違いが見えてくる。
イエス・キリストは
「神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」(マタイ6:23)
と教えられました。
神を第一とすることが、あなたがあなたらしく生きることになり、それが誘惑や罠からあなたを守るのです。
新聖歌
開会祈祷後:229番、メッセージ前:426番、メッセージ後:441番
聖書交読
詩篇 103篇1~22節
お知らせ
★本日から一階の集会場で主日礼拝を行います。改修工事費用その他の必要な備品のための特別指定献金を募っています。
★5月30日(月)に眞鍋献一師ご家族が北米留学から帰国される予定です。帰国後の奉仕教会のためにお祈りください。
★S.T姉から献金が届きました。足の痛みを覚えておられます。お祈りください。
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