メッセージ
<詩編144篇 1~11節>
牧師:徳本 篤師
開会聖句
主よ。人とは何者なのでしょう。あなたがこれを知っておられるとは。人の子とは何者なのでしょう。あなたがこれを顧みられるとは。
<詩篇144篇 3節>
メッセージ内容
序文)
人は失恋した時には海が見たくなり、人間関係の煩わしさに疲れた時には山に登りたくなる。
人生に行き詰まった時には夜空の星を眺めたくなるものです。それらを題材にした文学作品がこの世には数え切れない程あるという事実がそのことをあかししているのではないでしょうか。
さて、今日の詩篇144篇の作者であるダビデが夜空の星を見上げたくなった理由は何だったのでしょうか。星を見ながら何を思い、どんなことを考えたのでしょうか。聖書を開いてみましょう。
本論)
●前提としてのダビデと神との信頼関係
詩篇143:10,12 「あなたこそ私の神ですから。 私はあなたのしもべですから。」
詩篇25:01~03 「わが神。私は、あなたに信頼いたします。」
詩篇31:01~04 「主よ。私はあなたに身を避けています。 あなたは私の力ですから。」
Ⅰ 人生の勝利を守り導かれる主(144:01~02)
ダビデの人生は主が彼とともにおられ、彼の勝利は主が彼を守り導かれたゆえでした。
しかし、ダビデもまた神に信頼し、神に自分のゆくべき道を尋ね、神のみことばに聞き従がったからでした。私たちもダビデのその後姿をみて、同じ信仰の道を進んでいきたく思います。
Ⅱ 人の子の救い主である主(144:03~11)
●空しき人の子に目を注がれる主
詩篇144:03~04「人はただ息に似て、その日々は過ぎ去る影のようです。」
詩篇08:03~04 「人とは、何者なのでしょう。あなたがこれを心に留められるとは。」
詩篇39:05~07 「人は幻のように歩き回り、まことに、彼らはむなしく立ち騒ぎます。」
詩篇78:37~39 「彼らが肉にすぎず、吹き去れば、返って来ない風である。」
●この世の支配からご自分の民を助け守られる主(05~11)
外国人とはダビデに敵対する周辺諸国の王たちや諸民族のことではなく、この世の人々が支配されている「偽り」(虚栄と不真実)の力に動かされている人々の姿をあらわしている。それが後の時代に神の民の脅威となることを預言的にあかししている。
Ⅲ 将来の人々の救いである主(144:12~15)
主の祝福のかたちは家族を土台として、その上にさらに一段ずつ積み上げられていくかたちであらわされています。
●家族(子どもたち)の祝福→日々の食糧の確保→産業と経済の発展→社会の秩序と安全の確保→国家全体の祝福へ
洞察と適用)
私たちが神に対して犯す罪とは、過去の失敗や過ちではありません。無知であることや愚かさだけではありません。自分を実際よりも強く見せること、実際よりも大きく見せようと偽ることです。いつも幸せで楽しそうに振る舞い、何の悩みも心配もないような素振りを見せることです。少しも寂しいとは思わないとか、自信があるから大丈夫だと嘘をつくことです。神にはそのように偽った行為動と嘘のことばをすべて見通しておられます。
自分に正直でない心とその振舞が神に対する不真実であり、不信仰なのです。悔い改めて神に立ち返ろうとしない強情な態度が罪に定められるのです。神は砕かれた心、不信仰を悔い改めて立ち返る人を喜ばれます。
先週は清原選手のドラッグ所持疑惑事件が大きく取り上げられましたが、勝利することも、成功することも、自分の野望を実現することも実に影を追うようなものです。ただ罪だけが最後まで残るというのなら人生とは空しいものです。
ダビデは天の星空を見上げ、自分がいかに小さい者であり、その人生も短くて瞬く間に過ぎ去り、悩むことと苦労することばかりで、あとに何も残らない空しさを感じながら、神の偉大さと強さと慈しみ深さに目を向けました。神に信頼して生きる人生だけが本当の自分の人生であることを思い、心から感謝しました。
応答)
あなたは自分という人間の存在が小さいことを恥じる必要はありません。自分が弱い者であることを恐れる必要もありません。孤独で寂しいことを隠す必要もありません。
人からの良い評価を受けなくても、逆に良くない評価を受けてもそれに支配されることはありません。神のしもべに必要なことは自分にゆだねられたことに忠実であることです。たとえそれが小さなことでも主の目がそこに注がれていることを思い起こしましょう。
信仰の先人たちも自分が小さな者に過ぎないことを素直に認め、真直ぐな心で主に信頼したことをあかししているのです。それゆえ、主もまた彼らの神であることを恥じとはなさいませんでした。
主は彼らの弱い手を取り、よろける足を支え、不安なときにはみことばを届けて力づけてくださいました。
今日、同じ主があなたの神であることを信じていますか。主はあなたが信頼するに値するお方ですか。信仰の道を歩む決意が今も変わらないことを主に告白しましょう。あなたの努力や頑張りではなく、あなたを強くしてくださるお方によって、希望と平安と喜びの日々を送れることを心から感謝しましょう。
「幸いなことよ。このようになる民は。幸いなことよ。主をおのれの神とするその民は。」
(詩篇144篇15節)
新聖歌
開会祈祷後:41番、聖書朗読後:32番、メッセージ後:429番
聖書交読
詩編24:1節~10節
お知らせ
★2月9日(火)に「オリーブ会」、10日(水)に「おしゃべりティータイム」を予定しています。
★2月21日(日)午後に定例運営委員会が開かれます。年次総会の資料作成も同時に行われます。
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